現代の日本では"四季"で表していますが、昔の日本人は"二十四節気"という季節に応じた生活をしていました。
これは一年のうち、24回気持ちを入れ替えながら生活をしていたということです。
しかし、何かと便利になった現代人は、エアコンなどの冷暖房器具に頼り切った生活をしているせいか、こういったささやかな季節の変化に鈍感になってしまいました。
そして、それによってさまざまな身体の不調を引き起こしているとも言われています。
「季節のチネイザン」では、四季が移り変わる四つの土用(立春、立夏、立秋、立冬)に応じたそれぞれの季節に応じたチネイザンで気持ちを入れ替え、本来の身体に戻していくことを目的としています。
季節の変化を感じ取りにくくなっている現代人ですが、本来は季節ごと(四つの土用)によって身体の変化が起こります。
「季節の変わり目に体調を壊しやすい」という方にはとくに覚えておいてください。
四つの土用の意味と季節ごとのおすすめアロマ
●立春
肝が司る自律神経や、ホルモンバランスが崩れがちの時期です。
五月病や更年期障害に近い不調も感じるのもこの時期です。
季節のアロマ
- ネロリ、ペパーミント、ゼラニウム
●立夏
気温の変化で身体がむくみやすい時期です。
しっかりと汗をかくことで、身体だけでなく心のほてりを抜くことが大切です。
冷房の効いた室内にこもっていてはダメですよ。
季節のアロマ
- ジュニバー、レモン、ローズウッド
●立秋
肺・大腸系が疲れやすい時期です。
風邪を引いたり、アレルギーが出やすい時期でもあります。
水分と油分を補うことで艶のある身体をつくりましょう。
季節のアロマ
- フランキンセンス、サンダルウッド、サイプレス
●立冬
寒さで腎が弱ってしまう時期です。
冷えからくる腰痛などのトラブルが多発しがちです。
自分で体温を上げられる身体作りが必要です。
季節のアロマ
- マジュラム、ジンジャー、レモングラス
このように季節ごとに引き起こしやすい不調はそれぞれです。
季節のアロマを参考に、身体と心を癒してくださいね。
四つの土用のチネイザン
四つの土用に応じてチネイザンマッサージの方法も変わってきます。
「静」と「動」のチネイザンを以下に季節ごとにまとめましたので、ご自宅にいる際に是非試してみてくださいね。
立春のチネイザン
「肝」の機能が落ちる春先は、イライラしやすくなったりと心が乱れがちです。
ホルモンバランスも崩れて、肌トラブルが現れます。「肝」のケアをしましょう。
- 静のチネイザン
右肋骨の下の部分を10秒間押して「肝」を重点的にケアします。
イライラを感じたときなどに試してみてください。 - 動のチネイザン
朝起きたときと寝る前に、両手両足を左に反らして10秒間身体の右側を伸ばします。
寝ながら簡単に出来るので、毎日続けてみてくださいね。
立夏のチネイザン
身体に残った梅雨の湿気と、暑さによるほてりで身体がむくみやすく、やせにくい身体になりがちです。
身体をクールダウンさせましょう。
- 静のチネイザン
下を丸めて突き出して、息をゆっくり吐いてみてください。
これは暑い夏にぴったりの、ほてった身体を冷やす効果があります。 - 動のチネイザン
四つん這いになって頭を上げます。
その後、背中を10秒間伸ばします。
このとき、舌を突き出すと、「心」の機能が高まります。
立秋のチネイザン
寒さへと向かうこの季節は、皮膚が外界から身体を守ろうとします。
この時期の風邪やアレルギーなどの症状は、疲れた「肺」や大腸のS0Sです。
- 静のチネイザン
肌をやさしくさすります。これはバリア機能を高める「スキンデトックス」で「肺」の機能を高めます。
秋ごろになると毎年風邪を引いてしまうという方は是非試してみてください。 - 動のチネイザン
椅子に座って上体を後ろにひねります。
このときくんだ 足を反対側にひねって10秒間キープします。
反対側も同じように行いましょう。
立冬のチネイザン
寒い季節はただ身体を温めるだけでなく、自分で熱を作れる身体を目指しましょう。
「腎」の機能を高めて、暖かい身体になりましょう。
- 静のチネイザン
オイルをつけた綿棒でおへそのごまを取りましょう。
エネルギーの通り道が整って、身体全体の代謝がアップします。 - 動のチネイザン
両足を前後に開いて座り、右足の裏を左足付け根に当てます。(正座を行ってから徐々に開いていくイメージです。)
その後、両手を頭の上で組み、左肘と左足の先を合わせて10秒間キープします。反対側も同時に行いましょう。(ヨガの"鳩のポーズ"です。)
季節のチネイザンを習得して心も身体も元気に!
現代はその暮らしの便利さから、ついつい部屋にこもりがちになってしまい、四季の移り変わりを感じることに鈍感になってしまいますが、今回ご紹介した「季節のチネイザン」をマスターして移り変わる季節を楽しみながら、日本人本来の四季の変化に対応できる身体作りをしましょう!